＜ユニークなツアー会社＞を経営されている北畠博照＆みゆきさん（Aki＆Miyuki）をご紹介しましょう。
お二人はオーストラリアで「IECオセアニア」（http://www.iec-oceania.com.au）というツアー会社を経営されています。この会社でいちばんの大人気ツアーが、「エコ・ツアー」。ポートスティーブンス（シドニーの北約220km）で野生のイルカを見、雄大な砂丘で４ＷＤドライブ、ワイナリーでワイン・テイスティング、そしてコアラのためのユーカリの植樹をするという、もりだくさんなツアーです。
お二人がオーストラリアに来たのは1986年。日本がまだバブル景気に沸き返っていた頃で、夫のAkiさんはシドニーで日本人ツアーの受け入れを、妻のMiyukiさんは自らの添乗員経験を生かして優秀なガイドを育成、数年後には自ら設立した会社で同様な＜ツアー手配＞をされていました。

■転機が来たのはバブルの崩壊とそれに伴う価格競争の荒波がもろに旅行業の末端である現地手配会社にぶつかる時期でした。1993年自ら設立した会社を去り、これまでと異なった価値観に基づいたツアーを始めるべく設立したのがIECオセアニアでした。
　
ご夫妻は今までお世話になったオーストラリアにどうしたら恩返しができるか、そして日本からきた旅行者であっても何かこの地に残せるものがあるだろうという思いがあり一方、せっかく来たオーストラリアで一番見てもらいたいものは何かを考えるとオーストラリアの大自然ではないか、そして地球とそこに住む生物が営む素晴らしい世界があるのではないか。そんな思いからオーストラリアの自然のこと、地球のこと、環境のこと、そして人間のことについて語るツアー・コメントが自然と出来あがる。

現在（2003年6月）2万6千本以上のユーカリの苗木がツアー参加者の手で植えられスクスクと育ち、そしてまだそれは続いている。その努力がツーリズム優秀賞を2年連続でいただいた。日本の会社では初めてのこと。またこの頃のエピソードを書いた［シドニー郊外暮らし］（双葉社）も出版されています。（1999年）
　
転機が再び彼らにやってきたのは「9月11日」のテロでした。この日以来世界中の旅行業界はおびえ、顧客が「海外旅行が決して安全ではない」と考えはじめるのではないかと。あるいはいつまた同じ様なことがと。そして追い討ちをかけたのが3日後のAnsett航空の倒産。Miyukiさんは1994年以来ここでグランドスタッフをされていたので、呆然自失し落ち込み暗然とした毎日がおよそ1ヶ月間二人を襲うことに。

そして旅行業というのは電話と紙だけの仕事で何も「手に職」があるわけでもないことに気がつかれ、そんな時MiyukiさんががたまたまAnsett時代の友人に逢い彼がMassageの勉強をしていることを聞かれ、そんな世界もあったのだと気が付くや行動は早い。その日に電話を入れ次の週から学校に通い始め、もう無我夢中で追っかけてAkiさんも一学期遅れて入学。Swedish、Remedialマッサージと解剖・生理学を履修しMiyukiさんはアロマセラピーにAkiさんはSportsマッサージに進みDiplomaを取得されました。

悪循環を断ち切ると今度は良いほうの循環にかわるようです。Massage-Schoolに通うかたわらオーストラリアに来る前からの夢であったゲストハウスの経営をも考えるようになっていて、時あたかもシドニーの不動産価格はピークを迎えており、これを売ればあれが買えるというのは誰でも考えること。が、いざそれを実行するとなるとなかなか口で言うほど簡単ではない。しかしこのお二人にとって「今やらなければいつやる」と「やれば何とかなるだろう」というのが今までの生活スタイル。 そして、決断はまた、早かった。

お二人は今年9月からSunshine-CoastのNoosaで清潔でおしゃれなゲストハウスをオープンされます。
そこでは究極の癒しのMassageと美味しい食事、暖かいもてなしが待っています。勿論コック長はAkiさん。え、「エコ・ツアー」の方？それは大丈夫。右腕で仲間でベテランのMiddyさんが引き続き同じ考え方でしてくれます。

「どのように明るく人生を歩んでいこうか？」「前向きになれない私はどうしたら良いの？」と考えている人がいたら、是非Aki＆Miyukiさんに逢いに行ってみてください。 明るく人生を歩む姿、前向きに考える＜人生の見本＞がそこにあるからです。 行けば必ずパワーを分けてくれること請け合いです！！（Homepageはwww.ninderrymanor.com.au で）

<< 前へ　一覧　次へ >>