リタイア後の55歳からあこがれの「海外ひとり暮らし」を強い意志と実行力で実現した永田朝子のホームページ
 
 
HOME >> INTERVIEW >> HORIBE
 

<< 前へ 一覧 次へ >>
 

 ブルー・ガム・ファーム オーナー

2004年11月 取材

堀部 洋保さん

 


★シドニー郊外のカウラで<ブルー・ガム・ファーム>を経営の堀部洋保さん。

1990年、日本で教育委員会に勤務中にオーストラリアの農場を購入、その4年後の1994年には公務員から一転し、オーストラリアでの農業移住を決行された堀部さん。土地を購入した当時は日本で言えばバブル期の終焉を迎えようとしているころ、最初は5万坪購入し、続いて売りに出た地続きの5万坪を買い足して10万坪とされましたが、広すぎて草刈りもままならず、結局現在の 約2.6万坪の<ホリデー・ファーム>に落ち着かれたそうです。そこは、地元の方との「出会い」と「ふれあい」の“ファーム体験の場”です。
<ブルー・ガム・ファーム>のHPは http://www.holidayfarm.com.au

★カウラ市は毎年一名、東京の成蹊学園より交換留学生を受け入れていますが、その一人として息子さんの<交換留学>がきっかけで、公務員(当時・教育委員会勤務)からファーマーへの転身、オーストラリアでの農場経営を決断されました。

ご夫婦で、交換留学生としてカウラに滞在された息子さんを<表敬訪問>された時、当時の市長・オリバーさんが盛大なパーティーを開いてくださったとか。その席で市長から<町を活性化するにあたってのアイデア>を相談され、放牧農業より生産農業への転換を示唆し、作付けの難しいものを選ぶことを助言、「例えば、日本の梨や桃などのフルーツを作って農業政策の転換をしてはどうか」という提案をされた堀部さん。

さっそくオリバー市長から問い合わせを受けたカウラの隣町のオレンジ市の「国立農事試験場」が乗り気になって“提案”が即、現実になってしまった。

★初めは日本での仕事をしながら、購入した農場に梨の苗木200本等を植えつけ、その管理は現地のスタッフに任せていらっしゃいましたが、やはり人任せだと上手くいかないこともたくさんあり心機一転ご自分でやる事を決心し、役所を退社されオーストラリアに移住となったわけです。

今は梨、桃、ぶどう、それにリンゴ「フジ」も作っておられ、シドニーの有名料理店でも利用されていて、とても好評!!これからもさらに多種のフルーツを生産するとおっしゃっています。

★ここでホリディ・ファームの仕組みと具体的なシステムをお聞きしました。

@ファームには24〜25人まで宿泊できる施設(コンドミニアム・タイプとユース型タイプ)があります。
Aこのファームではホーム・ステイ先、ファーム・ステイ先、ボランテイア・ワーク体験先の紹介もします。
Bまた、ファーム及び施設内のレストランでワーク体験や事前学習の場としても活用できるのが魅力的です。
C日本から来られたゲストに「カウラで自分が何を体験したいか」を見極めてもらう。ファームで働く、幼稚園で補助教員をする、花屋、苗木屋等。
D自分の希望が決まり、条件が見合った施設で仕事体験をしてもらう。

ワーク体験やボランティア体験は将来の職業選びにも生かされるので「将来的にはこのカウラだけでなく周辺の地区にもネットワークをのばしていきたい。 国際人として素養を身につける為、こういった田舎町でボランテア体験をする事は、後の人生に非常に良い影響を与えます」とおっしゃる。

なるほど・・・、前職の経験が十分いかされていますね!

★又、現在は休止されていますが、無農薬農業組合(WWOOF)の会員として「ザ・サーキット・ツアー」という面白い企画もされました。

このツアーはシドニー市内のシティー・エクスプローラーのアウトバック版でカウラは勿論、ブルーマウンテン、ジェノランケープ、キャンベラといったアウトバックエリアを回るエクスプローラー・バスを利用して自由な旅が出来き、又「フルーツ・ボウル」といって、最短3日から最長6ヶ月までの間、バスの乗り降りが自由に行われ、気に入った町があれば少し滞在してファーム・ステイをしてみたり、フルーツ・ピッキングの仕事がしたければ果樹園も紹介されたそうです。バスの出発はシドニーのセントラル駅で、行きも帰りもまったく自由で好きなエリアでバスに乗って移動をすれば良いとか、気ままなバックパッカーの旅には最適のプランだったとか!

★「最近ではヨーロッパの若者の来園で、さらに“インターナショナルなファーム”になろうとしています。オーストラリアの都会部だけでなく、雄大な大自然や“おおらかなオーストラリアン・ライフ”のある内陸部にも是非触れてください!」とおっしゃる堀部さん。彼の元で過ごした学生さん達たちはひと回りも、ふた回りも大きく逞しく育って帰国されることでしょう。本当の意味の<人生教育>をされている“ブルー・ガム・ファーム”の堀部洋保さん、今後も一層のご活躍をお祈り致します。

<< 前へ 一覧 次へ >>

 

(C) 2003-2008 Asako in Sydney All Rights Reserved. Studio SPEC Pty.Ltd